ONE Forever!

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僕らは、ミッション4でナオミさんと出会った。彼女の家はこの美しい白い砂浜の目の前にある小さな村のすぐ近くにあった。津波が襲い、村に何も残る建物は無かった。彼女の自宅も全部流されてしまったんだ!息子は小学校の屋根の上で生き残り、お嬢さんは山の近くのトンネルにいたけれど、旦那さんはいまだに行方不明のままだ。

ナオミさんの旦那さんは仕事中だった。その仕事場は津波の際に村に水が流れ込まないようにする水門の近くにあった。村のみんなが高台に走って逃げるとき、旦那さんは水門のある低い場所に向かって走った。降りていく途中、近くを通り過ぎた消防士が避難するように叫んだ。だけど彼は避難しなかった。彼はそのまま水門のある場所で仕事をした。津波が来て以来、彼の姿は一度も見られていない。閉じてある水門がほんのちょっとしか開いていなかったのを見たとき、本当に悲しかった。

彼女たちは、彼が最後に見かけられた場所で追悼の式をした。僕はそこにいると背筋がゾクゾクしていたけれど、本物のヒーローに敬意を払わなければいけなかった。そこにビールを置き、祈りを捧げた。もし近くに誰もいなければ、僕は小さな子供のように泣きわめいていただろう。彼の帰りを待っている愛する奥さんと可愛い3人の子供たちのことを今も考えている。ナオミさんの旦那さんのことをいつも考えてる。

その前日の夜、ナオミさんのお母様の自宅に泊まらせてもらった。彼女たちは僕らを家族のようにもてなしてくれた。全てを経験した後、僕らに心を開いてくれる勇気を出してくれた。あの夜に聞いた話を思い出すと今も鳥肌が立つ。その話は今も僕の気持ちの中にくっきりと残っている。日本人がどんなに強いか、本当に感銘を受けた。そして僕が受け継いできたものをとても誇りに思わせてくれた。
ミッション5はもうすぐスタートする。僕らはまた同じ場所に行く予定だから、そこが今どうなっているか報告するよ。いいニュースをお伝えできるといいな。

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
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