どこかの国へ行く事は単純だけど、国境を越えることは別物。僕にとっては、恐怖だった。
真夜中に国境に到着したから、みんなはあちこちでいびきをかいて寝ていた。僕はおしっこがしたくて目が冴えていた。バスの中ではどうしようもなくて、本気でペットボトルの中にしちゃおうかって思ってたんだ。あと、窓からしちゃうとかね。でも僕の周りにはたくさんの人がぴったりくっついていたから、ずっと我慢し続けていた。
やっと開始のライトが付いて、みんなが中に入り始めた。僕にもやっとバスを降りるチャンスが来た。おしっこするのがどんなに気持ちよかったか言い表せないね(笑) バッグをバスの中に置いていたけど、幸いパスポートは持ち歩いてた。英語を話す人は誰もいなかったから、どうしていいか分からなかったよ。ラオスとベトナムを分けているゲートの中に入ったら、何百人ものローカルたちが狂ったようにパスポートにスタンプをもらおうとしていた。そのあと曲がり角に目をやったら、バスがスピードを上げて国境を越えていこうとしているのが見えたんだ。OMG!僕のバッグ!カメラ!
こんな風にハッスルしてバタバタした後、やっとスタンプをもらい、ゲートを後にした。僕はその先に続く、不気味なもやがかかった山の真ん中にある暗くて寂しげな道を見ていた。2つの長い丘を越えたらビルが見えた。だけど、バスの標識はなかった。近づいていくと、それはベトナムの国境だった。道路脇には山のようにバッグが積まれていて、僕は自分のを見つけた。それを手にして、パスポートにスタンプを押してもらう場所へ進んだ。
ついにベトナムに入った。僕が乗っていたバスはずっと遠くに停まっていた。今度はハノイまで13時間バスに乗る。ヨーロッパから来た2人のバックパッカーの女の子たち以外の全員がスタンプをもらった。彼女たちはビザを持っていなかったから、戻る事になったんだよ。
国境を越えるのは怖かった。エージェントがかなり威圧的だったから。ちょっとでも失敗すれば、世界で最も最悪と言われる牢獄に入れられることもあるんだ。映画の見過ぎかもしれないけどね。笑
僕は今回こんな国々で旅をしたことによって、色んな事を学んだ。時間があればすぐに、みんなに知っておいて欲しいことをここに書くつもりだよ。
でも、決して忘れられない経験だったことは確かだよ!