ミッション2で、ナオヒロは被災地に新鮮な魚を届けて心の支えになってもらおうと、石巻の魚加工工場に寄りたいと言った。主な工場は津波で壊滅的な被害を受けていたし、ほとんどの漁師さん達は何をしたらよいかとただウロウロしていた。その時は津波から1カ月経ったばかりで、人々はまだ行方不明者を探していた。道路脇でカップラーメンを食べていた時、この漁師さんが近付いて来てナオヒロと話し始めた。彼は僕らを津波で浸水してしまった通りにある工場へ連れていってくれた。電気もない中、冷たいイスに漁師さんと彼のご両親と腰掛けていたのは、僕にとっては本当に闇のような時間だった。何か話せる?工場は完全に閉鎖され、どんな希望を持てばいいのか誰も分からない状況だったんだ。自分が無力であることを感じながら寒い中、ただそこに座っていたのを覚えている。だけど、僕は一人じゃなかった。
その日以来、ナオヒロは彼らと電話番号を交換して連絡を取り合っている。
ミッション5まで話を進めるよ。
僕らはその工場に寄って変化を見ることができた。大きな冷蔵庫に魚を積んだトラックがあり、ベルトコンベアも稼働していてライトもついてた。おばあさん達が作業をしていて、みんなに笑顔があった。工場はフルスピードで稼働していたんだ。“林正商店”というこの工場の状況はすごくポジティブに見えたよ。僕らは外に出てみんなで笑い合い、そしてみんなが必要としていた気持ちを感じた。過去のミッションからの進歩を僕ら自身の目で見るべきだったんだ。そのおかげで僕らは癒され、前に進み、最後まで戦い続けようという気持ちになれた。ナオヒロと石巻の地元漁師のハヤシさんは今は友達。二人とも出身は離れた場所だけど、日本を”ひとつ-ONE”にした。
これこそが、”WE ARE ONE”。