Yours or Mine?

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うちのガレージを通りかかるたび、ボートをちらっと見てた。しばらく可愛がってあげたり、かまってあげていなかったから、海に連れて行って、色んな所がちゃんと動くか確認して、キレイに洗ってあげた。ガソリンを無駄遣いしたくなかったから、すぐに引き上げてディナーをスピアした。全部がちゃんと動いてかなり安心したし、来週の休みの日にスピアフィッシングのアドベンチャーに行けるのが楽しみ。ハーバーにちょこっと浮かんでいただけで、かなり良い気分だった。すごく自由で、ここに居たいと思える場所だ。

僕が行くトリップにはどこでもボートで行けたらと思う。車よりもボートがいい。どんな交通渋滞にも左右されない所にいられるからね。

ハーバーに戻るといつも、スロットに超ナイスな18フィートのボートが停まっているのを見かけてた。それには新品の90hpホンダの4ストロークエンジンを搭載してた。たぶん値段は40,000ドルくらいで、僕のネクストステップにはちょうどいいんじゃないかと思ってたんだ。でも、ダイアモンドヘッドで沈んだって聞いて、アラワイに牽引されて戻ってきた姿を見てからは、それが僕のボートじゃなくて良かったって安心したよ。そのボートは8人がかりで持ち上げられ、やっとのことで元の場所に戻された。しかも、修理するのに25,000ドルもかかるそうだ。また沈んだらどうするんだろ?その可能性は大アリでしょ。そのオーナーは、ボートは10秒で沈み、全てを失ったと教えてくれた。

海から戻って来てから、色んなことが頭の中を駆け巡っていたよ。そう、こういうのこそが、ボートオーナーの悪夢。大人の男さえも泣かせる出来事だ。僕もこれからはもっと気をつけようと思った。

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
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