BOOT CAMP, BROKEN BOARD, POLICE, AND NAMASTE.

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最近はタエさんとサーフィンしてた。彼女はサーフィンが上手くなりたいから、僕も真剣モードに切り替えて、レッスンはミリタリーのブートキャンプみたいにしてる。みんなは僕が厳しくて、強引で、うるさいって思ってる。でも、サーフィンが上手くなりたい人がいれば、そういうことが必要になるんだ。僕自身の時間はもちろんのこと、誰の時間も無駄にしたくないからね。みんなが思ってもみなかったようなレベルへアップさせるために僕はいるんだ。僕もいつもサーフィンが上達したいと思っていたし、色んな人からプレッシャーをかけられた。今は人生最高のバレルに入ったりできるけど、コーチや友達、家族がいなかったら、今ごろワイキキで12フィートのソフトトップボードに乗ってたかもね。別にそういうのを責めてる訳じゃないけど、ワールドクラスのポイントで世界一のバレルに入るために世界中を旅して回ることも一つの方法だよ。
チカラさんはこの写真の真ん中の人。彼はまだスタンドアップしたことがなかったけど、昨日ついに出来たんだ。サーフィンして興奮してる人を見ると僕もストークするよ。今までずっとサーフィンしてきたけど、まだもっと上手くなろうと思う。もし君が上達するために僕にプッシュして欲しければ、やってあげるよ!タイさんとチカラさんみたいに、ミリタリースタイルのブートキャンプはこれからも続くから、どんな波でもキャッチ出来るまで上手くなるはず。ただ一生懸命パドルして、ヒザを曲げ、顔を上げてスマイル!keep on surfing!

その後、戻ってきてロングボードを置いた。シャワーを浴びに行ったとき、車のそばに置いたボードに向かって走って行く男の人が見えた。OMG!彼の車のタイヤが僕のフィンボックスをつぶし、良いボードが今はダメになっちゃってる。パーキングロットにいたみんなが全てを見てたし、聞いていたよ。僕は超がっかりしたけど、自分が車にひかれるよりボードがひかれる方がマシだと思った。10年前だったら、そいつの車の窓にデカい石を投げつけてたかも。何人かのローカルの奴らが僕以上に怒ってたのが面白かった。笑 今は、深呼吸して、自分を落ち着かせられる。彼はチャイニーズで英語を話せなかったけど、奥さんが電話に出て僕に言った。“なんで道路にボードを置いたままにしたの?”。一瞬その人は僕を見て笑いさえしたけど、僕は放っておいた。さっき言ったとおり、10年前だったら自分を見失うほどに彼に腹を立ててたはずだ。だけど今は、ありえない。そんな価値もない。深呼吸して、後ろを向き、立ち去った。

最終的には警察を呼んで、任せたんだ。彼の保険でカバーされるといいんだけど。もしそうだったら最高。そうじゃなかったら、意味ないよね。誰もケガをしなかっただけで良かったし、僕が牢屋に入らなくて安心した。僕は自由が好きだし、そんなところには行くつもりはないから。
フリーダイビングやヨガが僕をメローにしてくれてるのかな。一度深呼吸すれば、精神を落ち着かせることが出来るし、この世の中が君を不愉快な思いにさせることなんか無い。NAMASTE!

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
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