JAPANESE LOCAL SURFERS SPEAK!

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東北地方の外から物事を見てみてみると、sidetrack するのは簡単だ。sidetrackは、物事を深く考えたりせず、自分なりに理解してしまうことを意味する。
ミッション2と3の間にハワイに戻った時、僕はひとりで“hey, 東北に戻って海水の放射能をテストして、サーフィンしたり海に入るのが安全かどうか調べるんだ”と考えていた。僕は1週間、放射能の科学者にどうやってな れるか、何時間も寝ずに電話したりインターネットでリサーチしていた。僕には計画もお金も情報源もあったし、やりたい事を実現する時間もあった。 僕がしたかったのは、東北の海にウランや他の放射能物質が含まれているかを調べる事だ。僕は気持ちをただそこに向けて、一番ベストは方法を探そう としていた。
牡鹿半島でキャンプした初めての夜、ローカルサーファーがちょっと話しをしに立ち寄ってくれた。そのとき、“ここの海水の放射能をチェックしても いいかな?”と聞いた。彼は動きを止め、僕を見て言った。“今はそんなことする時じゃない。僕らは海に入る事なんてまだ考えられないんだ。まだ 10,000人以上の行方不明者がいる。プラス、ここに放射能があるかどうか知りたくはない。もし見つかったとしたら、生活を立て直そうとしてる 漁師さんやここで暮らす人たちの生活を大きく振り出しに戻してしまう事になるんだ” それから僕らは東北地方に住む別な2人のローカルサーファー と話したけど、ほとんど同じ事を言われた。
僕は困惑した。東北地方で海水のテストは公にしようと思っていない。ローカルたちの考え方が理解できるし、彼らの気持ちには同感だ。ふさわしい人 に聞く事ができて本当に嬉しい。僕は本当にするべきかどうか判断できた。そしてそれは逆効果になるところだった。僕は昔行った場所のローカルサー ファーをリスペクトしているし、物事の別な側面にある世界について考えている。それは、正しい事をするという意味ではない。この出来事は、僕に とって価値あるレッスンだった。たくさんの人に影響を与える可能性がある何かすることを次に決めるときは、もっとリサーチして、ローカルのふさわ しい人に聞いてから始めようと思う。
だから、みんなが望まないことをしようとしていた事を、ローカルのみんなにお詫びしたい。同時に、僕と本当の気持ちをシェアしようと正直に話して くれたことに感謝している。僕らはひとつだ。そしてもし、海水をテストして欲しくなったら教えてほしい。一番にするよ。それまで、前を向いて行こ う。

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
https://go-naminori.com/kirbyhawaiisurfingguide