The Big Indo Sumatran Day: My Experience

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1時間半程、北に車を走らせた。沖にスウェルが見えきて、その”The Spot” に車を止めた。ここに来たのは初めてで、どんなところか全く知らない。波の大きさは4〜5ftくらいと思ってたけど、実際は10ftくらいありそうで、ビックウェーバー達だけが沖にいた。もうすぐオンショアが吹く予報だったから、行くなら今しかチャンスはなかった。でも1つ問題が。6’2のサーフボードしか持ってきてなくて、どう考えても小さ過ぎる。だけど、ここで挑戦しなかったら残りの人生、後悔するのか?。。。

僕の6’2のボードを見つめて、「お願いだから、言うことを聞いてくれよ。」って人生で初めてサーフボードに話しかけた。セットの数や間隔を見る時間もなかった。わかっていた事は、巨大で早い波って事だけ。ワックスアップして、深呼吸をし、岩から海へ飛び込んだ。どこからパドルアウトするかも分からなかったけど、30年間の経験と感覚をこの時に活かした。今まで人々に、自分を信じる事を教えてきた。でも今回は僕の小さ過ぎるサーフボードもあって、不安ばっかりだった。

カレントが強い中、リーフの上をパドルアウトしたら10ftくらいの波が見えた。「WOW!思っていた以上にデカイ。。」そこにはCraig Anderson、Chippa WilsonやBrent Dorringtonなどのワールドクラスのサーファー達がいた。彼らに近づいて挨拶をした。そしたら「誰だ、このおじさん?」みたいな顔してたよ。haha そりゃそうか、僕は彼等のお父さん世代だしね。彼等は普段からビックウェーブを探し求めている連中だ。ここには色んな人間がいるけれど、追い求めているものは皆同じ。ただ彼等と違う事は、僕はこんなに大きな波だったって事は知らなかった。

Matsuはビーチで僕のカメラを構えていた。Craig Andersonは普段どんなサイズのバレルにも挑戦するけど、さすがにこの化け物には突っ込んではいなかった。

普段、初めてサーフィンするポイントでは、波、水深、カレントやリーフの構造など観察してから波に挑むんだ。今回は、テイクオフしてから真っ直ぐ進むとリーフに直撃するから、絶対横に行かないといけなかった。

Ala Moanaではみんながいい波に乗りたいから、時には4人くらいが同時にテイクオフしようとする。でも今回のこんな場所ではそんな事は絶対に許されない。お互いにリスペクトして、自分の順番が回ってくるのを待つ。でないと本当に命に関わってくる。そして、上の写真が僕の番。最高に気持ち良かった!!!Matsu、いいショットをありがとう。ビーチに戻るとChifumiさんが「本当にクレイジーだね!!」って言って笑って迎えてくれた。haha
(翻訳:辻 麻有美)

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
https://go-naminori.com/kirbyhawaiisurfingguide