世界中を旅するサーファーなら誰もが、今モルディブでは波はオフシーズンだと知ってる。サーファーはみんな、波はフラットで風向きも悪く、今は一年の中で悪い時期だと知ってる。友達みんなが、僕に波がフラットなオフシーズンにどうしてモルディブにいくんだって質問したし、サーフボードを持って行かなくてもいいんじゃないかって言ったよ。正直に言うと、そこまでボードを持って行ったり持ち帰るのはお金もかかるから、持って行こうとは思っていなかったんだ。でも僕は、みんなにはない自分の本能を信じた。サーフボードを持って行ったんだよ。1本だけじゃなく、2本ね。
僕らは一日中ダイビングしてる。波はずっと小さくてほとんどフラットだから。でも3日前このトリップで初めてサーフィンへ行った。それだけで、かなり満足したよ。それから今日、アウトのポイントに移動したら、アウターリーフでビッグウェーブが割れてるのが見えた。ダイビングガイドに“波はどうかな?”と聞いたら、“僕はサーファーじゃないけど、アイランドの外にはサーフスポットがあるよ”って教えてくれた。どの方向かと尋ねたら、“サウス/ウェスト”だそうだ。風向きを聞いたら“ノース/イースト”。OK, 僕にはそれは1+1みたいに簡単。
サウス/ウェストのスウェルとノース/イーストの風はパーフェクトなオフショアサーフってことだ。ボードを持ち、ディンギーに乗り、行ったことのない場所へ向かった。近づくにつれ、パーフェクトなオーバーヘッドのレフトの波が1kmくらいの長さで割れてた。アドレナリンがドッと出て、精神がクリアになり、サーフィンがしたくてたまらなかった!ファーストウェーブはGOOD!セカンドウェーブはBETTER!1つの波で7つもターンをして、長い距離、波を乗りついだ。結局、1.5時間もサーフィンして、ついにバレルにも入った。セッションの間、サーフソウルが戻った気分だった。それはどうしてなのか分かった。誰もいない場所のど真ん中、独り占めでドリームウェーブに乗るのは、どんなサーファーにとっても夢だ。ハワイのバックドアでサーフィンするとそんな気分だけど、今日のセッションは忘れられないものだと思う。そしてクールだったのは、波がどんどん大きくなってきたってこと!
そうだよ。モルディブではオフシーズン。周りにはサーファーなんて一人もいない。こんなに長い間サーフィンにストークした事はなかったよ。波に乗るごとに一人で叫んで、ケリースレーターがパイプマスターズで10ポイントライドをやり遂げた時みたいに手を高く挙げてた。最高の場所にいる気分だったし、のんびりしていて、すごくハッピーだった。そしてサーフィンこそが僕の人生で、その他のことは些細なことだって気づいたんだ。
** あ。言うまでもないんだけど、海では僕のプライベートドライバーがヨットからエスコートしてくれて、5つ星のランチを持って来てくれたよ。もしこれが夢じゃなければ、一体なんなんだろう?