WHAT'S NEXT?

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おはよう。この一週間の経験で、僕の人生についてかなり気楽になった。3週間前にパラオで飢えたサメと泳いでいたことから、今週の地震の支援活動まで、どれが最悪なことかは分からない。ただ分かったのは、どんな状況でも落ち着いていなければならないという事だ。日本で起きた3月11日の一度目の地震は、4分以上も続いた。別な日には短い地震が起きたけど、たくさんの人が前の地震より強いと言った。そして昨日のは1分くらいで、全然怖くなかった。M7.0の地震で何が出来るだろう? 走る? 車に乗る? 隠れる? 叫ぶ? No, no, no. 僕は地震が起きたらすぐに携帯をオンにしてビデオにおさめた。それが習慣になってしまった。
そうだ、彼らは放射線危険区域を30kmに広げた。南相馬市には今も避難勧告が出されている。2-3日前にそこに行った時、住民が避難勧告を受け入れるのは難しいと感じた。町はゴーストタウンになってさえも、たくさんの人たちが家の中に避難していた。そして彼らは町を出るつもりはないという事を、僕は知ってる。
日本では、地震がくる時に音が鳴るシステムが携帯電話にプログラムされている。昨日、地震が来る前にAccoとNaohiroの携帯が、何秒か大きな音を鳴らした。僕の? 何もなし。何の警報も全くないよ。まだ何故か知らないよ。僕は外国人だから?
さて、今から寝るよ。そして明日、東京に戻るんだ。そして考えをまとめて、東北での”WE ARE ONE”ミッション第2ステージの計画を見つけよう。1週間くらいで、またここに戻って来れたらいい。再びボランティアを募集するよ。そしてここで、正直に言おう。もし君に命を危険にさらす覚悟があれば、来て。でもそうじゃなければ、来ないで。地震や津波、放射能はもう僕にとっては怖くない。僕が怖いのは、放射能危険区域の中で、命を危険にさらしてもそこに留まろうとしている人たちだ。僕らが行ったどの場所にも、無邪気な子どもたちがいた。ダメージはこんなに広がっているのに、日本政府はずっと同じままなのが不思議に感じる。あと、日本のために何十億ドルもの義援金を集めたNPO団体について、ひとつ質問してもいい⁇? みんな一体どこにいるの⁇? 僕には、町が1ヶ月前と同じ状態なのが理解できない。日本の自衛隊以外の誰もここにいないよ。誰か、何が起きてるか教えてよ!
これは、昨日映したビデオ。壊滅した多くの町の、ほんの一部だ。これを見ると心が張り裂けるよ…

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
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