HOLE IN MY FINGER!

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えこひいきするのは嫌なんだけど、僕にはすぐ近くに住む最高のメカニックがいるよ。僕の兄、メイソンは25年近くの間、ずっとメカニックとしてやって来た。高校生の頃、フォルクスワーゲンを分解していた裏のガレージから全てが始まった。本も見ず、自分の手で学んで来た。そこから、彼は自分の車を修理し、さらに僕の友達の車までも修理するオートメカニックになった。車だけでなく、彼は何でも修理できる。だから、何かが壊れたら僕は窓から彼を呼んで、直してもらうんだ。ボートに問題があったのに、僕は気付かなかった。すでに約9,000ドルものお金をかけていて、新しいモーターを買えるわけはなかったから、僕はすごくイライラしていた。彼が来て、20分で問題を見つけ出した。彼が問題を見つけようとしているのを見ていて、ある事を思いついた。”兄はもしかしたら福島に行って、あのバカな原発を修理できるのでは?”と。彼が行ってくれれば、直せるって確信したよ。

僕はガレージで一人、ボートの別の故障部分も修理しようとしていた。スクリュードライバーがスリップして右手に当たってスクリューが突き抜けた。それは深く入っていて、僕の骨に穴が空いているのが見えたんだ!!! 白い骨だよ!! それから真っ赤な血が噴き出して来た。ouch!! 問題を修理しようとプレッシャーを感じれば感じるほど、血が噴き出して来た。ついに僕はギブアップして、”メイソン!”と叫んだ。彼は助けに来てくれた。ああ、5分前に彼を呼んでいたら良かったよ。今、僕の指には穴が空いていて病院に行かなきゃ行けないけど、”no worry, be happy”って頭の中で言い聞かせている。でもすごく痛いよ。
もしメカニックが必要だったら、僕の兄が車を修理してくれる。彼に電話して。僕にはしないでよ。

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
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