Jose Angel: The Rumors

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ハワイではたくさんの噂を聞く。本当のこともあればそうじゃないこともある。誰を信じる?誰を信じない?

ボウルズのナインナップでおじさん達と波を待ちながら過去のことを話していた。そしてランスおじさんが僕の方を向いてこう言った。”hey Kirby, ある噂を聞いたから君に確認したいんだけど。” 僕は “omg, 僕は何をやらかしたっけ???”と思った。そして彼がこう言った。 “誰かが君の義理のお父さんは Jose Angelだって言ってたけど本当?” 僕は彼を見て自信を持った笑顔で答えたよ。 “yes, 本当だよ。” Jose Angel は僕の義理の父だった。そしてずっと誇りに思っている。

そして波がきておじさん達はサーフする。そして波が止まると Joseについての話をした。黒珊瑚を取るのに200フィート潜ったこと、ノースショアでたくさんの人の命を救ったこと、大きな魚をスピアしたこと、25フィートのワイメアベイでテイクオフしてバックフリップをしたこと、そして1970年代でとてもリスペクトされていたウォーターマンだったこと。僕は話に聞き入っていた。これらの話は100%真実だから。そして200フィート潜っている時僕はボートの上にいたり、ビーチで彼が命を助けていた時に僕はビーチにいたりしていたから知ってる。昨日のことのように話が思い出されて身震いしたよ。

Jose Angel は本物のウォーターマンだった。彼は僕の通っていたハレイワ小学校の校長先生でもあった。彼は僕に説明して教えるのではなく、見本を見せて教えてくれた。僕は当時まだ6歳だったがハレイワで彼のロングボードで初めてノーズライドさせてもらったことは一生忘れない。夜モロカイへ行こうと泳いで海で迷子になったこと、ハレイワビーチの木の下ででっかいロブスターをバーベキューしたこと、彼が早く200フィート潜れるようビーチで50ポンドの岩を一緒に探したこと、そしてビッグウェーブでたくさんの人たちを救ったことは一生忘れない。
Jose は42歳の時にボートでダイビングしている時行方不明になった。彼は見つからなかった。きっと彼は安らかな場所にいて、ビューティフルな最期だっただろう。だから僕はいつもウォーターマンは海に帰ると感じている。肉体的なことではなく心だ。僕が最期を選べるなら同じだろう。きっと Jose は海で死ぬことを恐れなかっただろうし、きっと僕もそうだろう。僕はいつも周りにこう言ってる。”もし僕が海で行方不明になったら探しに来ないでいいよ。僕は大丈夫だから。。。”

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
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