Bully at Bowls

207

面白い話を聞きたい?何日か前、ボウルズでサーフィンしていた時のこと。
いい波が来たから前を見て、誰もいなかったのでユキさんをロングボードに乗せてボードを押した。横にいたデカいローカルの男がパドルして僕に近づき、“おい、おまえ、ぶつかるところだったじゃないか”と言ってきた。彼は僕の事を日本人旅行客だと思ったみたいだった。僕は彼を見て“落ち着けよ。全然近くなかっただろう”と言った。彼は“もしサーフボードにぶつかったら弁償してもらうぞ。別な所でサーフィンしな”。僕の心臓はバクバクして髪の毛は逆立ち、今にも“ “F@!K YOU!!!!”って言いそうだったよ。でもユキさんが戻ってこようとしていたし、僕のクレイジーな面を見せたくなかったから、ロングボードに座り目を閉じて3回深呼吸した。目を開けそいつを見て笑顔で、“君は今日はツイてるな!”と言い放った。僕はすごく落ち着いて、メディテーションがこんなに気持ちをクリアにしてくれた事に驚いた。その男は体重100キロ近くあったけど、僕の方が彼より長く息を止められると分かってた。だから、彼に近づいてボードに立ち、ジャンプして飛び蹴りをお見舞いし、掴んで水中にうずめてやろうとした。どっちかが顔を出すまで…なんて事を彼にしてやろうと思い描いてた。
今度ボウルズでサーフィンする時にこんな事が起きるかどうか分からないけど、ただ言えるのは“もう引き下がらない”ってこと。もし僕が3回深呼吸してるのを見たら、わし掴みにしちゃうかも知れないから逃げた方がいいよ。スキューバのタンクが無いとね(笑 冗談だよ。僕は平和主義だし、厄介者には近寄らないのが誇らしいと思ってるよ。

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
https://go-naminori.com/kirbyhawaiisurfingguide