ワイキキの暗い路地。ここはパーキングロットの入り口。すぐ近くに緑色の充電ステーションがあり、3×3台分の駐車場スペースを使っている。レジとその個室にしては十分なほど大きい。そして基本的にここには男性が1人だけ立っている。昔、そこにいたのは僕だった。その当時、僕は18歳で、小さなパーキングブースでフルタイムの仕事をしていた。ハイスクールを卒業して、人生の進む方向を見失っていたんだ。大学に行くことは考えてもいなかったし、完全に迷子になっていたんだ。陸軍に入隊しようとしたけど上手くいかなかったし、空軍に入隊しようとしたけど、それも上手くいかなかった。当時のガールフレンドは、一日中ずっと僕のフォルクスワーゲンバグにいて、僕がお利口にしてるかどうか確認していた。彼女は、僕が唯一持ってたサーフボードまで売らせたんだ。僕らはよく喧嘩をし、ハンバーガを食べ、毎日欠かさずXLサイズのコーラを飲んでた。18歳で、自分は夢の人生を歩んでると思っていたよ。haha!!!
でもその頃、うちの姉がトニー・モニーツと付き合い始めた。トニーは僕を何度かサーフィンに連れて行ってくれて、僕はまたハマってしまったんだ。仕事を辞め、大学に入った。一番重要だったのは彼女と別れたこと。再びハッピーになり、自由になり、もう一度サーファーになれたんだ!その頃から、僕は日本に住み、日本語を学び、プロツアーを周り、世界中を旅した。そして家族のような存在のたくさんの友達に出会った。
ここのパーキングロットを通りかかるたび、そのときに一緒にいる人に話をするんだ。いつも僕はこう伝えてる。”もし、もう一度サーフィンを始めていなければ、きっと今でもワイキキのどこかの駐車場ブースに座っていただろう。ガールフレンドはずっと僕を見張ってただろうし、今でもハンバーガーを食べてXLサイズのコーラを飲んでいたはず。実際に、トニー・モニーツとサーフィンが僕の命を救ってくれたんだ。だから、もしも人生の進むべき方向性をなくして立ち往生しているなら、僕が手助けしてあげたいんだ”
だから僕はどん底から、夢のような人生を過ごせるようになった。必要だったのは、人生に火をつけるための火花だったってことだ。精一杯生きていくための僕の火花はまだHOTに燃えてるよ!