僕はほぼ毎日、サンライズを見ている。どの日も美しく、形容しがたい日もある。この一日がその例だ。
富士山の頂上まで登ったときのこと。凍てつく寒さと高所のせいでひどい頭痛だった。そして狭い部屋で30人もの見知らぬ人たちに挟まれて一夜を明かしたんだ。頭がズキズキして、トイレに行くのに目が覚めた。みんなの頭や足、身体のどこかを踏みつけながら。僕の祖父母が話していたのと全く同じように、最悪だった。ほとんど寝ていなかったので、みんなよりも早めに外に出ることにした。凍える寒さのなか、不思議な山の頂上でじっと、貴重な瞬間を待っていた。そしてそのとき、突然あたりは温かくなり、頭痛が消えた!祖父母たちが一緒にサンライズを見ていたような気がした。あれはきっと人生のハイライトだろう…
だから富士山を見るたびに、心のなかにいる祖父母たちと一緒に見た素晴らしいサンライズのことを思い出すんだ。そこは間違いなく僕のしあわせの場所…