The Days: Fukushima Daiichi Nuclear Plant

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Netflixでこれを見終わったところ。福島第一原発での事故に関する”The Days”という事実に基づくストーリーだ。とても勉強になる内容だったが、衝撃的だった。あの当時は福島原発で何が起きているか、まったくの無知だった。いまは違う。みんなも観てください。


日本政府は原発から20km圏内を避難区域とした。米国政府は80km圏内に警告を発し、アメリカ人は東京、千葉、それよりも北の地域全てへの渡航を延期するようにと言った。


僕が福島へ行く前、ある友達が1日の放射線被ばく量のチャートを送ってくれて”本当に気をつけて”と言ってきた。この表を見て、”こんなの送らなくてよかったのに”と伝えた。当時は後戻りできない状況だった。それは、目には見えない戦場のすぐ目の前まで来ているような感覚だった。死への準備をしているようなものだった。あの旅の前、可愛いプリンセスに、これが最後になるかもしれないというくらいのハグをした記憶がある。彼女にとっては、またいつものトリップだろうという感じだったが、僕とっては違ったんだ。


高校では科学の授業で落第点だったけど、これこそがリアルな科学授業だと先生は誇らしく思ってくれただろう。福島に近づくにつれ、状況は現実味を帯びた。放射線は見えない、感じない、味がない、臭いもない。本物のサイレントキラーだ。大気中に放射線は存在していたが、どこにどれくらいあったのだろう?それは天候と風向きによる。線量計は何度かアラームを鳴らしたけれど、僕らは前に進み続けた。


福島原発から25kmの場所に来たとき、すべてがリアルなんだと実感した。僕らはこんな状況に準備はしていなかった。


ここは原発から20kmの”立ち入り禁止”区域。すべて避難区域でゴーストタウンのようだった。僕らの”We Are One”ミッションが最初にスタートしたのは、まさにこの場所。そしてミッションが僕の人生を大きく変えたんだ…

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
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