Taroko War Zone

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何年も前からTaroko National Parkに来てみたかった。やりたいことリストに入れていて、今年4月に今回と同じように台湾沿岸を巡る旅をするつもりで、ここに来るのは最優先事項だった。だけど、その旅の前に巨大地震によって山が揺れ、あちこちで地滑りが起きた。道路が封鎖されていて、僕らはそのトリップをキャンセルしなくてはならなかった。それから7カ月後、いまだに至るところに被害があるのがわかるだろう。今朝早く、車で行ってみたら信じられないものだった。まるで戦争地帯!車も観光客も、誰もいない。渓谷の奥まで行ってみたが、本当に恐ろしかった。道のど真ん中には大きな岩がゴロゴロしていて、落石の恐怖もあったし、ガードレールは破壊されたりねじれたり、なくなっていたエリアもあった。こんな感じで、2000フィートの垂直の崖が露出していて、かなりビビった。運転中はずっと岩が落ちてこないように、崖から落ちませんようにと祈っていた。本気で怖かった。


もう一つ、ゾッとしたのは、普段は綺麗なエメラルド色の水が、グレーだったことだ。実際、すべてが濃いグレーで、爆撃でもされたのかというような感じだった。岩をよけながら公園内を1時間以上運転したあと、無事に到着した。後から分かったことだが、公園はいまだに閉鎖されていたようだ。OMG! クレイジーすぎる景色の写真をたくさん撮った。そのあとはヒザサイズの波を探して海岸線をドライブしたから、心がスッキリしたよ…


ヒザサイズよりもデカかった。沖にはサーファーが2人しかいなくて、僕らはみんなスコアした。今までは台風を追いかけていたけど、今回は台風が僕を追いかけてきた。かなり前に計画したトリップだったけど、台風Usagiが現れて、波を送ってくれることになったんだ。母なる自然が与えてくれるものはなんでも受け取ろうと思う。BUT,もう2度とTaroko National Parkにはいかないだろうな。本当にトラウマになってる。ファーストウェーブに乗ったあと、海が僕のことをクレンズしてくれた気分だった。僕は山の人間じゃない。


チューブじゃないけど探してる。


もしチューブがなければ、いつでもオフ・ザ・リップ。


素晴らしいサーフセッションのあとのビーフヌードルスープは最高だ!

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
https://go-naminori.com/kirbyhawaiisurfingguide