Maldives Biathalon

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マティはトライアスリートで今回の旅では僕にもっと運動させようと企んでる。僕が6時に起きたら彼女は既に島を4周走ってた。僕がジムに行けば彼女はもう帰ってるし、僕の昼寝中は彼女は泳いでいるんだ。それで、2人で島のチャンネルを越えて泳ごうかって話していたら取り返しがつかなくなった。昨夜計画したばかりだよ。僕は2杯だけお酒を飲み、早めに寝た。みんなもこんな風に何かする時は100%で準備するべきだと思うな。
すぐ右隣の島が見える?あの島はかなり遠くて、深いブルーの海には強いカレントがあり、かなり手強い。一度スタートしてしまえば、深く青い海のチャンネルにある岩礁へ落ちるのも、全て自分次第だ。ボトムが見えないからカレントがどう作用しているか全然わからない。僕は上を見続け、目標までなんとか辿り着こうと考えていた。ちょっと恐いけど、島を見失えば命を落としかねないからね!
6時に起きてサンライズを見て、1時間海について学んだ。カレントは時速6mでレフトへ流れているのが分かった。流れ込んでくる時間は分かるけどカレントはどんどん強くなっていく一方だ。マティが島の反対側からカヤックで来て8時半に待ち合わせた。そしてプランを立てた。僕が島まで泳ぎ、彼女は横でカヤックを漕いでエスコートする。だからボートに轢かれる事はない。帰りは交代する。僕はデッキから海へ飛び込み、泳ぎ始めた。島までの半分まで行ってみようと思っていたけど、カレントは邪魔にはならなかったみたいだ。ついに、その島の左端まで25分で泳ぎ着いた。次は僕がカヤックに乗りマティが泳いで戻る番。でも、モルディブでは許可無しに島に上陸してはいけない。僕らも許可なんか無かった。出発した場所が悪く、賢い選択とは言えなかった。
それからマティが泳ぎ僕がカヤックを漕ぎ始めた時、カレントが強くなってきたのが分かった。マティが泳げば泳ぐほど、カレントはどんどん強くなった。別な島から2人のスタッフが乗ったスピードボートが、一体僕らはここで何をしてるんだと言わんばかりに走り寄ってきた。彼らは大丈夫かと聞いてきて、僕は“2人とも大丈夫です”と答えた。僕らをバカだなって目で見てたよ。内心では“僕らを島に戻した方がいいですよ!”って思っていたんだけど。
カレントがだんだん早くなって来ているのが分かったから、少し心配してたんだ。戻るにはかなり危険だったけど、どうにかして1時間ちょっとで到着出来た。本当にやりがいがあったし、エネルギーを感じ大きなチャレンジだと思った。
2人でランチをしていた時、マティが反対側の島を見て言った。“ねぇ、明日はあの島まで泳ごうよ”。だから、これからどうするか考えなきゃいけないんだ。笑

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
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