Wakame:  Japanese Culture

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ミッション6はすごかった!みんなのポジティブスピリットが見られただけでも驚いたよ。状況は良くなってきてる。僕ら11人は全員でキムラさん一家がワカメを収穫するのを一日中手伝うボランティアをしたんだ。いつもミソスープで食べてたワカメがどんな風に作られてるか全然知らなかった。でも今は、ワカメがどうやって育ち、どう綺麗にされて茹でられ、パッケージに詰められるかを知った。そして、それがどれ程大変な作業かも分かった。昨日ディープなジャパニーズカルチャーを体験したことは、これからもずっと忘れない!
 

1年前に僕はサムライに出会った。キムラさんは僕の手本みたいな人で、すごくリスペクトしている。彼の行動も言葉も心に響く。でも一番パワフルなのは、彼の笑顔。その笑顔は何千もの言葉を語るんだ。
僕らが食用にならないワカメを海へ戻しに行った時、キムラさんはワカメがどう育ち、カキがどう育てられるか教えてくれたし、ボートに乗った時、運転したいかって聞いてくれたんだ。僕はハンドルを握ったら、自由で幸せで、自分が世界一ハッピーな人間みたいな気分になった。本物のサムライがすぐ隣にいながら海に出られたのは最高の経験だった。
キムラさん、お気遣いありがとうございました。そして、僕らミッション6チームに奥深い日本文化をシェアさせていただいたことを感謝しています。

津波から1年以上経つけど、話しを聞くと昨日起きたばかりの出来事みたいだ。キムラさんのお母様がランチに招いてくれて話しを聞かせてくれた。それは恐ろしくて悲しく、感情を揺さぶるものだった。津波に襲われた家で昼食を食べたのが現実離れした感じだった。だけど、朝獲れたばかりのフレッシュなワカメを食べながら“小渕浜は復興してきたな”と心の中で思っていた。キムラさんが、“僕らは前に進まなくてはいけないし、誰も頼りにしてはいけない。自分たちで行動し、今回の出来事を克服していくつもりだ”と言っていた。僕は、これからの人生でどんな障害に当たっても、この言葉を忘れないだろう。昨日は強さとすごいパワーを感じた!
メンバーのそれぞれに感謝したい。マツが写真をくれたらみんなを紹介するよ。僕ら全員が今回のミッションでは全力で頑張った。素晴らしいハートを持った最高のチームと最高の時間を過ごせて嬉しい。感傷的な時間もあったけど、ハッピーな時間があるから乗り切れるし、もっと頑張りたい気持ちになるパワーを与えてくれる。そしてもちろん、今回のトリップでは何度か落ち込んだ気分になったけど、僕自身もチームもやる気を無くすようなことはなかったよね。
今夜ハワイに向けて飛び立つから、2週間の旅を全部振り返るつもり。笑ったり、泣いたり、鳥肌がたったりするだろうな。でも、ハワイに帰ってファーストウェーブに乗れば、いつもと同じ自分に戻るはず。もっと賢くて強くなるし、自分にある全てのものにもっと感謝するつもりだ。
日本にいるみんな、最高の時間をありがとう。
We Are One!

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
https://go-naminori.com/kirbyhawaiisurfingguide