Big Barrel? or Big Fish?

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昨日は最高の一日だった。4人のキッズを連れて、フリーダイビングに出かけた。前回僕らがダイビングして以来、彼らは自分たちで潜り、魚を捕まえ、料理して食べてるって話は聞いてた。ビーチから泳いでいくことは簡単だけど、ボートで行くのは別物。何か起きるだろうと思っていたら、やっぱりそうだったよ!
ダイブ1:セスの誕生日だったので、シークレットのウルア“GT”のすみかに連れて行った。チェックしたら中に1匹だけいた。彼はかなり興奮してたよ。僕が“息をして!!! ゆっくり‼”と言ったら、セスは深く息を吸って底まで行き、すぐ目の前にいる魚を見た。少しためらってショットしたら、完全に外しちゃったよ。海面に上がってきたら、残念そうな目をしてた。あんなに残念そうなのは初めて見た。セスが落ち込んじゃったよ!がっかりして、ボートに着いても不満げだった。僕はセスに話した。君はチャンスをふいにしちゃったけど、これこそがフリーダイビングだ。もし簡単だったら、すぐに飽きちゃうだろう。次があるさ。
ダイブ2:ボートのアンカーを下ろし、サメがウヨウヨいる海にみんなで飛び込んだ。10分後、子供達を探した。彼らはみんなボートに戻ってたんだ。僕は何が起きたか分かってた。そう、サメを見てパニックになった。彼らに向かって“僕はどこにも行かないから、みんな海に戻って来なよ!”って叫んだ。1人ずつ、また海に飛び込んできたよ。
ダイブする時は、何がいるか分からないから、色んな穴をチェックしてみてって教えた。5分してセスが呼んだ。“ねぇアンクル。穴の中にデカい何かがいるよ。ボディみたいのが見える”。僕は、潜って撃ってみなと言った。まずは“息をして。ゆっくり呼吸‼”ってね。セスは水中に潜り、穴にいる何者かに狙いを定めた。何を狙っていたかは僕には見えなかった。そして引き金をひいた。彼は海面に上がってきた。両手には何も持たずに。この子はデカいウルアの頭の急所をスピアして、たったワンショットで息の根を止めた。彼はかなり喜んだ!僕も嬉しかったし、みんなもすごく嬉しかった!
その後さらに潜って家に帰った。魚を洗って食べ、ハッピーバースデーソングを歌った。キッズはその夜ぐっすり眠れたと思うよ。

僕にとっては素晴らしい体験だった。家族と海をシェアすることは貴重だ。セスがあんなにがっかりしているのも初めて見たし、あんなに嬉しそうなのも今まで初めて見た。世界のグロムチャンピオンサーファーが落ち込んだり元気になったりするのをみて、僕にも何か気づかせてくれたみたいだ。フリーダイビングは大きなサーフコンテストやデカいバレルに入ることと同じような何かを経験させてくれる。最高なときもあれば、最悪なときもある。自然は予測出来ないんだ。比較するものもない。
ボーイズへ。hey, 君らはがんばったね。みんな深く長く潜って、水の中でも心地良さそうにしていたのが、僕は誇らしいよ。これは君らがウォーターマンとして生きて行くスタート。海さえあれば、他に何も必要ないよね。また君たちと一緒にダイブするのが待ち遠しい。

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
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