時間が経ったから、今は落ち着いてパイプライン・マスターズを振り返ることができる。あの時、セスのパフォーマンスにはかなりハッピーだったが、WSLにはすごくガッカリした。セスがセミファイナルのヒートで勝った後、ファイナルまでWSLは海のなかでセスを待機させていた。セスは疲れていたし喉もカラカラで完全にぐったりしていた。双眼鏡を通してみていても、その様子がわかった。WSLはセスのことを海で待機させていたのに気を変えて海から上がらせてビーチに呼び寄せ、ファイナル用のジャージを取りに来させ、そしてすぐに海に戻るようにした。ケリー・スレーターがセミファイナルの後に1時間の休憩をしていたのに、可哀想なことにセスはヒートの後、すぐに海に戻らなければいけなかった。そんなこと、12フィートのパイプラインでサーフィンしたことがある人なら理解できないことだ。パイプにいるだけでメンタル的にも身体的にも大きなエネルギーを奪われる。パイプラインの奴らに聞いたら、みんなそう言うはずだ。そう、ケリーには大きなアドバンテージがあった。言い訳をするつもりはないが、もしケリーがあの立場だったら、そんなことを許すわけがないだろう。ありえない!コンテストの数日後、セスにそのことを聞いたら、”僕は大丈夫。準備はできていたから”と。本当にセスらしい。だから、みんなこの子が大好きなんだ。セスは言い訳はしない。そういうところが好きだ。でも、僕は彼の叔父だから、端からみていて、多くのサーファーたちと同じようにファイナルの前には休憩させてあげるべきだったと感じている。過去は過去だ。前に進もう。ちょっと吐き出したかっただけだから、もういい気分だよ。haha…
僕らの人生で最もハッピーな瞬間のひとつ。あの歴史的な一日についてみんなが話しているのを聞くと、今でも喜びを感じるよ。決して忘れることのない瞬間だ…