Maximum Backdoor Tube Time

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20年前、パイプラインのセカンドリーフがビッグな日にパドルアウトし、インサイドの棚の上で波待ちしていた。そこは、15フィートのパイプラインのセットが頭上でブレイクする可能性がある、波待ちにはかなり危ない場所だ。ある一つだけの理由があってそんなリスクをとることにしたんだ。僕はバックドアで最大ののチューブに入りたかったっていうこと。波がデカい日は午前中のうちに1本か2本くらいしかパーフェクトな波はない(全然ない時もある)から、辛抱強く待たなきゃいけない。僕は何時間も待ち、15フィートの波に頭を打ちつけられたけど、運が良ければその日一番の波をゲットできると思ってた。
この日はパイプラインのサードリーフのアウトサイドで巨大な波がブレイクするのが見えた。みんながそれを避けようと、チャンネルへ一生懸命パドルしていた。そうしてしまうとポジションから外れてしまうから、かなり辛抱強くいるかインパクトゾーンで波待ちするしかなかった。セカンドリーフでブレイクしそうな波が、棚にぶつかる直前で大きく膨れ上がりワイドになるのを見つけた。これをミスしたら後ろにある3本のデカい波にやられると思った。それならトライした方がマシだ。ドロップしてボトムターンを入れたとき、海全体が僕の頭のうえに覆いかぶさってくるのが見えた。深いチューブに入り、スピットアウトした。そこから10年間、この日よりもビッグな波を何度も探したが、あの日がバックドアのマキシマムだったということに気づいた。これ以上に大きくなっていないんだ。あのスペシャルデイは決して忘れられないよ…

この人生最高のチャージングの瞬間を撮影してくれたコンドウ・キミロウ氏に感謝したい。あの日、オフ・ザ・ウォールから撮影していたフォトグラファーはコンドウ氏しかいなかったことを覚えてる。あなたもこんな至宝の波が来るってことを知っていたんですね。haha…

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
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