The Ben Aipa Legacy

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ベン・アイパは僕にとって本当に大きな存在だった。サーフコーチがいなかった1980年代にコーチをしていた。だから彼は一番最初のサーフコーチと言えるだろう。ベンは3年間、僕のコーチとして数え切れないほどの貴重な時間を費やしてくれた。ケワローズ、ダイアモンドヘッド、ノースショア、サンディビーチ、そして日本でさえも指導してくれた。トレーニングをした後はよくベンの家に行ってビデオを見返していたんだ。彼はコンペティションのことや海のこと、サーフボードや勝つことについて教えてくれた。その3年間には多くの素晴らしい思い出があるんだ。そして、ベンが教えてくれた決して忘れられないことの一つは、”フェイクすること”だ。それについては、あとで説明しようと思う。

世界中の何千人もの人たちがベンをなくして寂しく思っているだろう。だから、さよならを言うことはみんなには本当に心うごかされる出来事だった。

友達のケビン・カマクラが1988年にベンの”stinger”サーフボードを乗っている僕を撮影してくれた。ベンは何年ものあいだ、シェイプルームにこの写真を掲げてくれていた。”ターンするごとに、こんな風にボードをプッシュして欲しいんだ”と言ってた。それで僕はインスパイアされて、いつでもこんなターンをしていた。ベン・アイパのために…

KIRBY FUKUNAGA
ハワイで生まれ育ち、プロサーファー、フォイラー、スキンダイバー、カメラマンの肩書きを持ち、ウォーターマンとして、海で多くの時間を過ごし、海から多くのモノをもらいながら生活しています。彼が伝えようとしていることは、海がある生活は僕らを豊かにしてくれるということ。そして、自分だけではなく、いろいろなことをみんなにシェアし、人生を楽しむということ。現在は、ハワイでプライベートサーフィンガイドを主催。
カービー福永のハワイサーフィンガイド
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